お気に入りのコーヒーカップ
近年、「お気に入り」をつくることを意識的にしている。
お気に入りのカフェ
お気に入りのパン屋さん
お気に入りの中華料理店
どれも「お気に入り」だけど、実は自宅から車で30分以上はかかる場所にあるのだけが残念。
逆をいうと、それでもいきたいと思える場所でもある。
(ちなみにパン屋さんは1時間かかる。笑)
そこに行くだけでも目的に成り得て、自分がご機嫌になれる。
他の人もそれほどハマるかはわからないけど、わたしにとっての「お気に入り」である。
そして、ここ数年で増えた「お気に入り」に、とある陶芸作家さんの作品がある。
それは、地元の有名なベーグル屋さんへ友人と出かけていた時に偶然見つけたお店だった。
そのお店の佇まいも内装も、その作品のための世界観になっていて、あぁ、この空間がとてと好きだと引き込まれてしまった。
ただ、当時のわたしはお茶碗やカップに何千円をだすという投資に慣れておらず、トキメキを抱きながらも、購入するという決断ができなかった。
また、お金に余裕のある時にしよう。
そんな風に構えていたら、ひとり、ふたりと子どもを産む間に足は遠のき、そのお店の作家さんは簡単には行けそうにもない遠い土地へと引っ越してしまった。
わたしは後悔した。
なぜ、あんなにときめいたのにお金を出すことを惜しんでしまったのか。
諦めきれなくて、その作家さんの活動を調べ、情報発信しているSNSをチェックするようになった。
すると、先日たった1日だけ限定で
元々のお店で出店するということがわかった。
これは最後のチャンスだ!
当日、夫に頼んでついてきてもらい、幼児と乳児が粗相をしないように細心の注意を払いながら作品をみて、これだと思うコーヒーカップとソーサーがわりの平皿を選んだ。
作家さんにも直接会えて、おはなしして
作品がすきなこと、今日出店してくれて嬉しい気持ちを直接伝えることができた。
そうして、わたしの手元にやってきた
「お気に入り」のコーヒーカップ。
眺めているだけでニヤニヤして、元気がでてくる。
ときめくお買い物とは、これなんだ。
スタバのフラペチーノもおいしいけれど
幼児と行くミスドのコーヒーもおいしいけれど
自宅で夫が挽いた豆をわたしがドリップして
お気に入りのカップで飲む。
それがたかが数千円で叶うなら
なんだ、とってもお得で幸せなことじゃないか。
大事に使おうと思います。
陶房CONEL さんの作品
コーヒーコーナー